桜の花が咲き始めました。場所によっては、もう満開を迎えているようですね。
桜の花を見ると、マインドフルネスを普及に尽力しているティク・ナット・ハンさんの有名なエピソードを思い出します。
また、ちょうど今、コロナウイルスが蔓延していて、健康な身体でいることや、病気への不安がないことがいかに幸せなのかを痛感しています。
日々の一瞬一瞬に感謝して、生きていきたいものです。
ティク・ナット・ハンさんとは
ベトナム出身の禅僧であり、平和・人権運動家です。
ダライ・ラマ法王と並び世界で平和活動を行っています。
ティク・ナット・ハンさんの拠点は、プラム・ヴィレッジという名の、僧侶、尼僧、一般の在家修行者たちのために開かれた仏教共同体です。
そこでたくさんのリトリート(瞑想会)を行い、世界中からの参加者があります。
マインドフルネスとは
そもそもはパーリ語の「sati(念)」が英語でmindfulnessと訳されたものです。
「念」の定義は様々ですが、仏教では「注意深く思慮深い」とう意味で使われることが多いようです。
簡単に言うと、「今この瞬間」の自分の体験に注意を向けて、現実をあるがままに受け入れることです。
瞑想によって、意識的にできるようになっていきます。
ティク・ナット・ハンさんの言葉
リトリートで日本から来たジャーナリストの女性に、ティク・ナット・ハンさんは「春にはお花見をしましたか?」と聞きました。
すると彼女は「いいえ、仕事がとても忙しくて、そんな時間はありませんでした。」と言いました。
ティク・ナット・ハンさんは彼女に言いました。
「あなたは桜の国、日本に住むことができて本当に幸運なのですよ。それがどれだけ恵まれていることなのか、知っていますか?
次の桜の季節が来たら、そのことをよく思い出して、桜を楽しむ時間をしっかりと取りなさい。
あなたのためだけでなく、先生である私のために。
そしてあなたが愛するすべての人たちために。
ずっと遠くにいる人たちや、もう生きていない人たちのためにも、そうするのですよ。」
この日本から来た女性は、まさに当時の自分自身そのもので、忙しい忙しいと言っては、時間に追われあくせく働き、少しの自然も楽しむ時間すら失ってしまっていました。
ほんの一瞬でも立ち止まって、その自然の素晴らしさを楽しめないなんて、日常生活でどれだけたくさんの奇跡を見落としてしまっていたんでしょう。
料理をしながら違う事を考えていたり、スマホを見ながら食事をとったり。
今でも日常のたくさんの奇跡を見落としています。
まとめ
ティク・ナット・ハンさんは、ベトナムの平和活動家で、マインドフルネスの普及を行っています。
今ここにある事に心を置くこと、これがマインドフルネスです。
桜の花が咲く日本に生まれたわたしたちは、立ち止まって自然の美しさを楽しみ、この奇跡に感謝することこそがマインドフルネスで、世界中を幸せにする事なのです。