人間の鼻の穴は二つありますが、普段は左右どちらかの鼻の穴からしか呼吸していないのをご存じでしょうか。
花粉症などで分かりにくい方もいるかもしれませんが、普通は右の鼻の通りがいいときは交感神経が優位になっていて、左の鼻の通りがいいときは、副交感神経が優位になっています。
大体、1,2時間おきに左右交互に通りがよくなります。
ただ、自律神経のバランスが崩れると、この左右交互のタイミングがうまくいかなくなります。
わたしがよくあるのが、気持ちが高ぶっていたり、不安な事を考えて、夜眠れないときです。
どちらの鼻が通ってるかな、と確認してみると、右の通りがいいのです。
つまり、交感神経が活発になっているので、眠れないんですね。
そのような時におすすめなのが、片鼻の呼吸法、アヌローマヴィローマです。
アヌローマヴィローマとは
右の鼻の穴は太陽の気道であるピンガラーと、左の鼻の穴は月の気道であるイダーとつながっていると言われています。
このアヌローマ・ヴィローマは、このイダーとピンガラーの気道を清浄に保ち、浄化させる呼吸法です。
左の鼻から入った空気は、身体を冷やし、右の鼻から入った空気は、身体を温めます。
そのようにして交感神経と副交感神経のバランスを整えてくれます。
やり方
右手の人差し指と中指を曲げるか、ひたいに置きます。
右手の親指で右の鼻のを、薬指と小指で左の鼻をふさぐようにして使います。
まずは親指で右の鼻を押さえ、左の鼻から息を深くゆっくりと吸い込みます。
十分に吸い込んだところで、薬指と小指で左の鼻をふさぎ、右手の親指を鼻から離して、右の鼻の穴からゆっくりと息を吐き出して行きます。
続いて右から息をゆっくりと吸い込みます。十分に息を吸い込んだら親指で右の鼻を塞ぎ、薬指と小指を離して左からゆっくりと息を吐き出します。これで1回で、数回繰り返します。
慣れてきたら、息を吸いきったところで息を止めるクンバカを入れていきましょう。
時間と回数
まずは、吸う息、吐く息を1:1で行います。(例:5秒吸って5秒吐く)
時間を少しづつ長くしていきます。
それに慣れてきたら、吸う息、止める息、吐く息を1:1:1にしていきましょう。(例:5秒吸って、5秒止め、5秒で吐く)
出来れば、吸う息、止める息、吐く息を1:2:2にしていきます。(例:5秒で吸って、10秒止め、10秒で吐く)
まとめ
自立神経のバランスが乱れると、呼吸のバランスも乱れます。
アヌローマヴィローマ・プラーナーヤーマで、気のバランスを整えることができます。
アヌローマヴィローマは、慣れてきたらクンバカを入れていくと、さらに効果的です。