ヨーガの準備運動に、スクーシマビヤヤーマという関節の運動があります。
ヨガのレッスンでは、わざわざそのような名前も呼ばないですし、あまり重視もされていないかもしれません。
わたしも、数年前に受けていたインド大使館のヨガクラスで、先生が毎回かなりの時間を割いて行うこの準備体操を、初めのころは、少し退屈な印象を受けていました。
でも、日々ヨガを続けていくことで、この関節の運動がとてもいいこと、特に年齢を重ねることによって、すごく効果的な動きだと実感しています。
スクーシマビヤヤーマのやり方
身体のすべての関節を、丁寧に動かしていきます。
例えば首。頭を前後を動かしたり、左右を向いたり、回したりします。
肩であれば、ゆっくりと前回し、後ろ回しと行います。
手首であれば、手のひらを上下に動かしたり、手首を回したり。
順番に全身を動かしていきます。
ポイントは、呼吸に合わせてゆっくり行うことと、動かしている部分によく意識を向けることです。
スクーシマビヤヤーマの効果
身体は毎日同じ状態ではありません。
毎日行うことで、今日の身体のどの部分がどうなのか、痛みや違和感はないか、左右差はないか、疲労感はないかなど、全身のさまざまな部分をよく観察できます。
先に一通り身体の関節を動かすことで、アーサナがとりやすくなります。
そして、何よりも、身体をよく観察することで、今まで外側にあった意識を内側に向けることができます。
正直、動き自体は極めて地味ですし、簡単なので、おもしろくないと思うかもしれません。
特に若くて、ヨガに運動的要素をたくさん求める人にとっては、とても退屈なものでしょう。
でも、年を取るにつれて、この関節の運動の大切さや有益さを実感しますし、むしろこれだけでも毎日やれば、肉体的な健康は維持できるのではないかと思うくらいです。
言うなら、子どものころは退屈だったけど、年をとってやってみると、意外と運動効果が高くて驚く、ラジオ体操みたいなものでしょうか。
まとめ
スクーシマビヤヤーマは、ヨガの準備運動です。
関節を呼吸に合わせてゆっくりと動かしていきます。
身体の状態の観察だけではなく、アーサナがとりやすくなったり、自分の意識を内側に向けていく効果があります。