『ヨーガ・スートラ』の八支足によると、最後の8番目にくるのはサマーディです。
サマーディは三昧とか、没我とか訳されます。
サマーディは、ヨーガのゴールなのでしょうか。
八支足はゴールに行くための手段
パタンジャリさんの八支足は、ヤマ→ニヤマ→アーサナ→プラーナヤーマ→プラティヤハーラ→ダーラナー→ディヤーナ→サマーディと順に、階段を上るように実践していきます。
これらすべては、ヨーガのゴールに行くための手段です。
サマーディって何
アーサナで身体を、プラーナヤーマで呼吸を整えたら、プラティヤハーラで、自分の意識を外側から徐々に内側に向けていきます。
ダーラナーで心を一点に集中しようとしていきます。まだまだぐらぐらしていますが、意識的に一点集中します。
ディヤーナでそのぐらぐらしている意識を、呼吸や音(オームなど)、チャクラ、偉人のイメージ、好ましいもの(美しい風景など)、一点に保たれていきます。
サマーディでは、ついに心の中でこの意識を向けている対象のみが存在してきます。(サヴィージャ・サマーディ)
でもこれでヨーガ達成ではないのです。
ヨーガのゴールは
このサマーディの状態にいくプロセスを毎日繰り返すことで(アビヤーサ)、やっと手にするものが苦悩からの自由です。
サビージャ・サマーディでは、まだ苦悩の小さな種は残っていて、瞑想中は、心は波風たたず、穏やかに過ごす事はできていても、いざ日常生活に戻ると、また悩んだりしてしまう状態なのです。
日々の瞑想でさらにその状態を超えると、意識を向けている対象さえもなくなり、自分さえもなくなってしまう無の状態になります。(ニル・ヴィージャ・サマーディ)
この状態では、苦悩の種もすっかりなくなって、瞑想中だけでなく、日常生活においても、常に悩みなし(カイヴァリヤ)なのです。
なんともうらやましい!!
この状態が、ヨーガのゴールです。
まとめ
ヨーガのゴールは、日々瞑想をすることで、いつでも苦悩から自由になれるようになることです。
そのために、八支足の実践を行います。