5月10日にEテレで放送された「こころの時代」を、ネパールに在住経験のある友人が送ってくれました。(我が家はテレビがないのです。)
名古屋にある、徳林寺という曹洞宗のお寺の特集です。
徳林寺は、居場所のない人を、国境や宗教を超えて受け入れているお寺で、毎年4月の花まつりにはたくさんの人が集うそうです。
その徳林寺の高岡住職の半生は、ネパールとともにありました。
若いころアジアを放浪していた高岡住職は、気に入ったネパールになんと10年も住んでしまったそうです。
その中でも、祈りと共に生きているネワール族という少数民族の間では、貴重なサンスクリット語で書かれた仏教の経典がたくさん残っていたにもかかわらず、読める人も、それを引き継ぐ後継者もいなかったそう。
価値を知られることなくして、その経典が二束三文で海外に売られていたのを危惧した高岡住職は、写真やビデオで記録を残しました。
言語が廃れていくことは文化が廃れていくことです。
全てがアルファベットになるのは便利ですが、残念な気もします。
若いころ住んでいたグアテマラでも、先住民族の言葉が廃れていくことが問題になっていました。
学校はすべてスペイン語になり、教科書もスペイン語になってしまうことは、一見教育が進んでいるようにも見えますが、文化が消えていくことになってしまいます。
ヨガのマントラも、今はアルファベットを追ってチャンティングしていますが、ちゃんとサンスクリット語が読めるようになりたいなと改めて思いました。
高岡住職の人徳もあり、たくさんの人が楽しそうに徳林寺にかかわっています。
仏教というのは、みんな繋がっている、みんな一緒に、ともに生きていくというものだ、そして、仏教は楽しいものだ、という話をされていました。
ダルマに沿った楽しいことをしていれば、幸せになれるんですね。
高岡住職のお人柄や、行動力、心の広さにとても感動した番組でした。