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本レビュー『求めない』 求めなければ苦悩が減る、はず

『求めない』という詩集、手元に置いて、なんども読み直す本の一つです。

作者はタオの研究者でもある加島祥造さん。長野の山奥で隠遁生活を送られていました。

 

求めないーーー

すると

いまじゅうぶんに持っていると気づく

求めないーーー

すると

心が静かになる

求めないーーー

すると

恐怖感が消えてゆく

 

どんな人でも、賢者でさえも、生きている限り、たくさんの苦しみがあります。

『ヨーガ・スートラ』では、苦悩の原因は、1.無知、2.「私」という感覚、3.愛着、4.憎悪、5.生への執着(死の恐怖)だと言っています。(Ⅱー3)

これをなくすのは、もちろん日々の八支足の実践ですが、考え方を少し変えることで、日常生活の上で少し減らすことができます。

それは、「求めない」ということ。

自分が期待している事以下の事がおこると、感情がゆれ動きます。

 

夕食後に夫がお皿を洗ってくれると思っていたら、スマホばかりいじっていて何もしない、という時。

洗ってくれる、と期待していたからこそ、心が揺れます。

でも、お皿を洗ってもらえると期待していなければ、洗わない夫に対して何も思わない上に、もし洗ってもらったら、感謝の気持ちさえ起こるのです。

 

ある人が、「子どもという生き物は勉強嫌いで怠け者だと思っておくべき」と言っていました。

そう思っておかないと、勉強は自分からするだろうと期待してしまい、やらなかったら「どうしてやらないの」と怒ってしまうからだと。

自分が求めないことで、自分だけでなく、きっと怒られたり小言を言われたりしない家族や周りの人も平和になるはずです。

 

こころがざわつくとき、この『求めない』の詩集を開いて、あぁ、求めすぎてる、求めないようにしないと、と思うのです。