わが家は、モノがとても少ないです。
「ミニマリスト」という言葉が出る前から、ずっとモノを少なく過ごしています。
ミニマリストは、かっこいいイメージですが、わが家は単にモノが少ないだけです。
引っ越しがある、というのが一番の理由ですが、モノを持てば持つほど、管理があれこれ大変なので、究極のめんどくさくない方法である「持たない」、というのに落ち着きました。
10年以上前は、テレビがない、というと、「どうやって過ごしてるの?」「大丈夫?」と聞かれたものですが、最近は「羨ましい」とか「うちもテレビをなくしたい」と言われます。
時代によっても、持つものというのは変わってくるものですね。
ヨガの八支足のヤマの5番目に、アパリグラハ(不貪)があります。
生活に最低必要なモノだけを持ち、それ以外は持つな、という意味です。
SNSであれがいいこれがいいとおすすめされ、持っていることがステータスな今日では、なかなか難しいですね。
モノに執着するとどうなるのでしょう。
まずはそのモノが欲しくて欲しくてたまらない、という気持ちが生まれます。
そのモノが手に入ったら幸せかといえば、今度はそれがなくなることに不安を感じます。
本当になくなったときには悲しみがうまれ、なくなった原因に対して怒りすら覚えます。
負のループです。
テレビで考えてみます。
テレビを欲しくてたまらない、という執着。
やっと最新型のテレビを高額で手に入れたのでハッピー、と思いきや、壊れたらどうしよう、とビクビク不安になります。
ある日、子どもが壊してしまったら、テレビが壊れた悲しみと、壊した子どもに対して怒りを感じるでしょう。
所有欲は、感覚が外に向いているから起こります。
楽をしたいからといって、便利グッズをたくさん買う、でも使いきれずに場所ばかりとる。
なくなったらいけないからといって、買いこむ、でも使う機会はなかなかでない。
所有と不安は、表裏一体と言われています。
だからCMでは、「まだ持ってないの?」とか、「知らないの?」とか、不安をあおる言葉を使うそうです。
常に不安がある人は、断捨離をして、モノを減らしてみるのは手です。
モノの管理に時間もお金も使わないだけでなく、不安な気持ちがなくなるなんて、とてもお得じゃないでしょうか。
では、今までたくさんのモノに囲まれてきた人が、「モノを持たなくても大丈夫」と思えるようになるには、どうしたらいいのでしょう。
それは、サントーシャ、自分自身に満足することが鍵かもしれません。