ニラーシーというのは、期待がない人、という意味です。
期待がない人、というと、??という感じかもしれません。
大きすぎる期待は、必ず不幸や暴力を生みます。
子どもに対して、「次のテストはいい成績だろう」と期待していると、期待よりも低い点数であれば、がっかりしたり、「もっと勉強しなさい」と言ったりするでしょう。
「今日は夫が早く帰ってきて、子どもをお風呂に入れてくれるだろう」と期待していると、遅く帰ってきたときには、むかっときてしまいます。
わたしの場合、毎年、夫の誕生日は子どもたちを巻き込んで、盛大にお祝いしていました。
でも、数日しか違わないわたしの誕生日には、夫は自分に特に何をしてくれるわけでもありません。
そういうのが何年も続いていると、「これだけ夫の誕生日を祝っているのだから、今年こそ何か自分にもお祝いをしてくれるのではないだろうか?」と期待が膨らみ、結局何もないことに、悲しくなっていました。
期待しなければ、悲しい思いをすることはありません。
自分が今できる一番の努力をして、結果を期待しないことが大事です。
そして、人に期待をさせないことも大事です。
子育てしていると、子どもに期待を持たせることがあります。
例えば、静かに待っていてほしいときに、「静かに待っててくれたら○○買ってあげるよ」と言うときなどです。
子どもは、〇〇を買ってもらいたいがために、普段よりかは静かにしているかもしれませんが、大人にとって求めている静かさからほど遠く、静かに待てていないと判断してしまいます。
子どもは「普段よりかは静かにしていたんだから、〇〇買ってもらえるだろう」とわくわく期待しているのに、親は満足しておらず、「静かに待てなかったから○○はなしよ」と言います。
親は静かにしてくれなかった子どもにがっかりし、子どもは〇〇を買ってもらえなかったことにがっかりし、といいことはありません。
こういうのが続くと、親は「うちの子はご褒美をあげると言ってもいう事を全然聞かない」となり、子どもは「うちの親は全然約束を守ってくれない」となってしまいます。
期待をしないことだけでなく、期待をさせないことも大事かもしれません。