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水俣の漁師言葉に「のさり」というのがあります。
のさりとは、天の恵みの意味で、大量だった時に、「今日はのさったなぁ」と使われるそうです。
自分のおかげで獲ったんだ、と傲慢になるのではなく、天から頂いた、という謙虚な言葉です。
何度か水俣に行きました。お魚が美味しい、とても美しい場所です。
水俣病は、大変ひどい公害であると同時に、大きな差別を生んだ病気でした。
水俣病の患者であり、語り部である杉本栄子さんは、差別は絶対に仕返しをしてはならないとして、チッソも国も県も許すと言ってました。
水俣病自体も天の恵みである「のさり」だから、人を恨むことはしないと。
全てを受け入れ、執着せずに手放すこの生き方は、まさにヨガ的な、目指すべき生き方かもしれません。
何かが自分の身に降りかかったときに、「何で自分だけこうなった?」「自分はなんと不幸なんだ」と嘆き、他人や環境を否定したり、恨みをもてば、またサンスカーラ(潜在印象)として残ってしまうのです。
これは、クリシタ・ヴルッティと言われます。
ここからだれもが逃れたいのです。
そのためには、「この事は自分の人生において何らかの意味がある」と肯定的に思ったり、周りを許す優しい気持ちを持つことです。(アクリシタ・ヴルッティ)
水俣の杉本さん家族のように、日々自分の手の内にない、天からの恵みに感謝をすることを身につけることをしていくことが必要です。
瞑想の大切さを感じます。
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