子どもたちが小さかったころ、周りのお母さんたちは、子どもたちに対し「あれはダメ」「これはダメ」と、とても厳しいなぁという印象でした。
あまり何も言わずに自由にしている我が家に対し、「放任だ」とか、「子どもに興味がない」など攻撃してくる人もいました。
わたしが子育てをしている時によく思い出すのが、色々な国で見たお母さんたちの姿です。
とにかく、子どもに大らかで優しいのです。そして、自分にも優しい子育てです。
その子どもたちもすくすくと、おおらかで優しい人に育っています。
ヨガの先生が教えてくれました。
「自分以外の人に、あれダメ、これダメという人は、自分が人からダメって思われているんじゃないか、って気にしている人なのです。それは、人にとっても苦しい人であるし、自分にとっても苦しい人になっています。」と。
あれダメ、これダメと育てられた子は、人からダメと思われるのが不安で、人のことばかりまたあれこれダメだと、とやかく言う人に育っていくでしょう。
インドでは、「迷惑をかけるのは当たり前、なので許しなさい」と教わるそうです。
わたしが知っている他の国でも、同じことがよく言われていましたし、同じようなことわざがあったりしました。
何より、人々はそれを実践していました。
生きている限り、迷惑をかけない人なんていないはずです。
わたしたちは、食べなければ生きていけないし、そのためには植物や動物を殺しています。
それなのに、「迷惑かけるな」と人に言うというのは、自分の首をしめているようなものでしょう。
「あれはダメ」「これはダメ」と教えられるより、「幸せになるために生きているんだよ」「すべての調和をとるために生きているんだよ」と教わったほうが、親も子もどれだけ幸せなのでしょう。
10歳の息子が、何か新しい事を思いついた時に、「いいね~」と言うわたしの声が空耳で聞こえると言ったことがあります。
ダメダメと言わずに子育てしてきたので、自己肯定感がついているのかなと、ふと思いました。