ヨガやアーユルヴェーダは五千年前、ヴェーダの時代から受け継がれているものです。
それが今でも使えるというのは、本当に普遍的な智慧なのでしょう。
そして人間は、その時代から基本的に変わっていないということなのかもしれません。
でも、生活は明らかにどんどん変化しています。
ヴェーダの時代までさかのぼらなくても、少し前の日本ですら、今よりもっと汗をかくような肉体労働が中心でした。
移動も、車や電車もなかったら自分の足で動くしかありません。
なので日常生活の中で、人の呼吸は激しく、汗もたくさんかいたでしょう。
身体をたくさん動かす生活なので、お腹もしっかりすき、食欲や消化力も今より高いかもしれません。
現代は、パソコンの前に終日座っているような仕事が中心です。
職場から家に帰っても、ソファでごろごろとYouTubeやスマホを見て過ごす時間が多いでしょう。
少しの距離でもすぐに車に乗ってしまいます。
なので、日常生活では、人の呼吸はゆっくりと穏やかで浅く、汗もあまりかきません。
身体を動かさない生活なので、お腹もあまり減らなかったり、消化力も弱くなっているはずです。
そこでおすすめなのは、お腹からしっかり吐き出すカパーラバーティの呼吸法(浄化法)です。
カパーラは頭蓋骨、バーティは光の意味で、その名の通り、頭をすっきりさせるものです。
やり方は、吐く息を強く行い、吸う息は意識せずゆっくり行います。吐いた息の後に、短く息を止めます。
このカパーラバーティの強くしっかり吐く効果で、頭をすっきりさせるだけでなく、鼻の通りもよくなります。
肝臓、脾臓、膵臓、そして腹筋が強くなり、消化能力があがります。
さらには、現代の生活の穏やかな浅い呼吸では出し切れない、肺の中に残った汚れた空気を出しきり、きれいな空気を肺に入れてくれます。
何より、カパラバティの後の静かな時間が、頭が疲れているわたしたちに究極のリラックスの時間を与えてくれます。
まさに、現代人のわたしたちにピッタリの呼吸法です。
※血圧が高いや妊婦さんはやめておきましょう。