『ヨーガ・スートラ』の中で、ヨーガの道への障害となるものは9つあると書かれています。
病気、無気力、疑惑、不注意、怠惰、渇望、誤認、ゆるぎない基盤の未発見、移り気、これらが心の散乱の種であり、(ヨーガの道の)障害である。PYSⅠ-30
1.病気
肉体的に健康を維持することが、ヨーガの道にとっては大事なことです。
身体に元気がないときに、誰もがアーサナをしよう、瞑想をしよう、という気にはなりません。
2.無気力
精神的に元気がないことも、ヨーガの道への障害となります。
いくら身体が元気でも、心が元気でなければ、瞑想は難しいのです。
3.疑惑・疑念
心に落ち着きがなく、あれこれ考えたり、考えがあっちこっちに飛んだりする時には、心を内側に向けることはできません。
4.不注意・怠慢
ヨーガの道は、日々の努力が必要です。サマーディに達しようと思っても、日々の瞑想を怠っていてはまったく達することはできません。
5.怠惰
心も身体も気力がないことです。だるい、眠いなどタマスが優勢になりすぎていて、何にも集中できません。
6.渇望・貪欲
五感で捉える何かに執着している状態です。あれが欲しい、これがしたいと外のものに意識が向きすぎていては、ゆっくり座ることもできません。
7.誤認・間違った知覚
自分の観点から、あれこれ想像してしまうことです。無知からおこる勘違いで、真実を見ることが出来なくなってはいけません。
8.ゆるぎない基盤の未発見・ある状態の段階を得られない
エネルギーが不足していたり、あきらめたり、最善をつくしていないことで、サマーディを達成できない状態にあることです。
9.留まれないこと・移り気
ほんの僅かな時間は一点集中ができても、それを維持できないことです。
こうやって見てみると、この9つは瞑想だけでなく、人生において、わたしたちが何かを達成したいと思った時に障害になるものに当てはまります。
始めに病気がくるのは興味深いですね。
この障害を一つ一つ取り除くことで、身近な目標や大きな目標を達成し、良い人生が送れるのです。