コロナ禍の中ではちみつが見直されているそうです。
はちみつにある抗菌パワーで、ウイルスを撃退すると言われているとか!?
確かに日本でも昔から、喉が痛いときには、さいころ状に切った大根をはちみつにつけたものを飲んだりするお手当があります。
もちろんアーユルヴェーダでもよく使われます。
そんなはちみつですが、種類が多く、スーパーにもたくさん並んでいて、どれを選んだらいいのか迷うことも多いと思います。
そこで、アーユルヴェーダ的観点からの選び方と使い方の注意をまとめてみました。
結論を言うとはちみつは「安心できるメーカー(産地や生産者)の生はちみつ」を「加熱しないで使う」というのがベストです。
はちみつの効能とは
3月10日に放送された、「林修の今でしょ!講座」では、はちみつの効果をこのように紹介されています。
ハチミツには約190種類の栄養成分が含まれている。最近よく抗菌パワーという言葉を耳にする。抗菌の菌とは細菌とウイルスのこと。体のなかにハチミツを取り入れると、ある成分が体内に入った細菌やウイルスを撃退する可能性がある。ハチミツの成分は体内に入ると酵素と反応して細菌を消毒する物質を作り出す。インフルエンザウイルスにも、新型コロナウイルスにも脂肪の膜がある。この膜が接近成分をガードしている。長崎大学の研究で、ハチミツにはインフルエンザウイルスの増殖を抑える働きがあることが分かったという。さらにハチミツのフラボノイドがウイルスの遺伝子を破壊してくれる。
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インフルエンザにも、コロナウイルスにも効果があるものだとすれば、今この時期には積極的に摂りたい食物ですね。
あくまで予防として取り入れるというのがよさそうなので、インフルエンザやコロナにかかった後ではなく、普段から免疫力を高めるのにはちみつを使っていくと良いようです。
はちみつの選び方
スーパーやインターネットで、はちみつを選ぶときのポイントは3つです。
1.オリゴ糖や水あめが混ざっていないか
2.花の種類
3.加熱してあるか生か
1.オリゴ糖や水あめなどが混ざっていないか
ちょっと安いな、と思うはちみつは、大体オリゴ糖だったり、水あめが混ざっています。
もちろん、砂糖の代わりとして調理などに使うのであれば良いのですが、はちみつが持つ素晴らしい効能は残念ながらあまり期待できません。
まずは、最低限、純粋なはちみつだけのものを選びましょう。
2.花の種類
これは好みによります。
色が薄い方がすっきりした味わいですし、色が濃くなれば、重たく食べ応えのある味になります。
日本人が好むのは、れんげからとれるはちみつだとよく言われますが、これはかなり軽い感じです。
また、れんげ、ときっぱり明記してあるのは、単花はちみつと言って、一つの花からとったはちみつになります。
それに対して、百花はちみつといって、色々な花のはちみつが混ざったものもあります。
どちらかというと、百花はちみつの方が安価です。
3.加熱してあるか生か
はちが集めたはちみつは、水分が多く、そのままだと発酵してしまいます。
そのため、人間が過熱処理をすることで水分をとばして、糖度をあげ、発酵しないようにします。これが加熱はちみつです。
一般的に売られているものは、このはちみつがほとんどです。
これに対して、生はちみつとは、加熱処理が行われていないはちみつです。
発酵しないように、はちが羽をパタパタさせて乾かすまでじっとまちます。時間がかかるんです。
そのため、値段も少し高くなります。
生はちみつは、加熱処理で失われる酵素がそのまま残っているので、様々な効能が期待できます。
これを調理で加熱してしまうのはもったいない!ぜひ生でいただきましょう。
また、生のはちみつの場合、菌の繁殖が心配という声もあります。
出来るだけ、安心できるメーカーだったり、信頼できる生産者さんから購入したり、国産の商品を選んだ方がいいでしょう。
でも、良いはちみつほど、値段が高くて購入をちょっと躊躇してしまう、という方は、ふるさと納税を利用してみるのはいかがでしょうか。
全国各地の信頼できる養蜂家さんが育てたはちみつが手に入ります。
養蜂家さんが住んでいる自治体の応援になるのもいいですね。
アーユルヴェーダ的生はちみつの効能
アーユルヴェーダでは、はちみつは頻繁に用いられます。
甘いのにカパ(水と土の要素)を下げ、脂肪を削り取る、特別な働きをするものとしてはちみつは用いられます。
普通は甘いものはカパを増やします。このカパは、眠気だったり、だるさだったり、やる気のなさを引き起こすものです。
春に見られる症状ですね。
しかし、甘い味にもかかわらず、はちみつはこのカパを減らすというのです。
これは、プラバーヴァ(いくつかの物質にだけある特別な働き)と言われています。
ですので、元々がカパの体質の人や、カパが増える春の時期は、甘みをはちみつからとるというのは理想的です。
注意すること
はちみつをとるときに注意することが3つあります。
1.加熱をしない
2.摂りすぎない
3.1歳未満の子どもには与えない
1.加熱をしない
アーユルヴェーダではちみつは加熱をすると正しく消化されず、アーマ(毒素)を増やすと考えられています。
アーマとは、身体の中で栄養にもならず、排出もされず、共存もできないものです。
体内でとどまったアーマが管を塞いでしまったり、痛みや不快感をもたらしたり、病気の原因となったりします。
ですので、はちみつは加熱しないでとるのが基本です。
もし、暖かいドリンクに入れたい場合は、少し冷めてから入れるといいですね。
2.摂りすぎない
体にいいものとはいえ、とりすぎは単なる糖分過多になってしまいますので、ほどほどにしましょう。
目安は1日30g程度です。
質の良い生はちみつは値段がそれなりにしますので、少しずつ大事に味わって使うようにするといいですね。
3.1歳未満の子どもには与えない
はちみつは生後1歳未満の乳児が食べると、乳児ボツリヌス症を発症する危険があります。
1歳未満の子どもには与えないようにしましょう。
まとめ
はちみつは、アーユルヴェーダでもよく使われる食品ですが、最近の研究で、インフルエンザや新型コロナウイルスにも効果があるとわかってきました。
はちみつの効果を最大限に生かすには、生はちみつを信頼できるところから手に入れることが大切です。
また、摂取する際には、加熱しないようにして、酵素を最大限に活かしましょう。