息子の国語の問題で出てきた話が面白く、全部読んでみたくて本を借りました。
おまじないで病気を治そうとしていた時代から、現代のがん治療まで、どうやって人間が病気を克服していくのかが興味深く描かれています。
40年近く前の子ども向けの本で、既に絶版ですが、とても面白いです。
医学の祖と言われているヒポクラテスは、それまでは、病気は神様や悪魔と関係があると言われていたことに疑問を持ち、病人が住んでいた土地の気候や食べ物などの関係で起こるのでは、と仮説をたて、病人をとてもよく観察して記録して治療しました。
彼の考えは、自然界を四元素、火、空気、土、水でできていて、人間もおなじ四つの液体、つまり血液、演繹、黄色い胆汁、黒い胆汁が含まれていて、この四つの液体の割合が崩れると病気になる、というものでした。
ヒポクラテスは「人間には、もともと病気を治す力が備わっているので、医者はその力を助けてやればいい」という考えに基づき、普段の健康や病気の予防を大切にしたそうです。
治療は、水の要素が多い食事(なまの麦+水)をしている人が病気になった場合は、火の要素が多い食事(よく煮た麦+白湯)を食べさせるなどしたそうです。
まさにアーユルヴェーダと同じ考えですね。
この本には、このような予防ではとても治せない病気についてもたくさんの発明発見をした人たちが載っています。
レントゲンや、麻酔やワクチンなど、研究者たちのとてつもない努力の上に発明発見され、今日わたしたちは、たくさんの恩恵をうけることができています。
病気は予防が一番大事ですが、病気になったら西洋医学の病院に行くことで、健康で長生きできますね。