アーユルヴェーダでは、食べ物を「栄養」として身体に入れることと、「老廃物」としてきちんと外に出すことを大切にしています。
食べ物を栄養として取り入れるためには、しっかりとした消化力がないといけません。
この消化力を、アグニといいます。
アグニとは、火という意味です。
アグニは胃や十二指腸だけでなく、体組織内にもありますし(サプタダートゥアグニ)、肝臓にもあります(ブータアグニ)。
この身体の中にある火が良い状態で燃えていること(サマアグニ)が健康なのです。
ヴァータの人は、この火の燃え方が強くなったり弱くなったりします。(ヴィシャマアグニ)
お腹がすくときもあれば、全然すかない時もあったりと、むらがあるのです。
ピッタの人は、この火がとても強く燃えるので、すぐにお腹がすいてしまいます。(ティクシャナグニ)
栄養として取り込むより前に、燃えきってしまうでしょう。
カパの人は、この火がとても弱いので、消化に時間がかかり、お腹がすきにくいのです。(マンダアグニ)
どんなドーシャの人でも、サマアグニにするために、すぐにできることがあります。
それは、薬味を活用することです。
しょうがや大根は、消化力アップにとても効果があります。
ドクターハンサに教えてもらった食べ方は、しょうがスライス一枚に、レモンを絞り、岩塩をかける方法です。
食欲がわかない時は食前に、消化力が悪いなと思うときは食後に食べると、とても効果があります。
しかも、いつの季節にもショウガやレモンは売っているので取り入れやすいですね。
もう一つは、身体を温めることです。
暖かい恰好をして、身体を外の冷気で冷やさないのも大切。
運動をして、筋肉など内側から温めるのも大切。
さらに、温かいものを食べ、胃腸を冷やさないことも大切です。
水ではなく白湯を飲んで、消化の火を燃やす手助けをしてもらいましょう。

とにかく意地でも冷やさない!ことが大事です。外から中から、暖かくして冬を乗り切りたいですね。
ドクターハンサの先生であるヴァンサント ラッド先生の本。